シヴィペディア

文明の発展を切り口にいろいろ調べて書き綴ります

民族の団結を促すもの

昨今のミャンマー情勢しかり、アメリカ合衆国での人種差別しかり、同一国家内であっても人間同士の摩擦が絶えず発生しています。このような摩擦の行きつくところは昔の日本のような戦国時代みたいな混乱期ではないかと筆者は思います。誰しも住んでる国が平和で安定であるに越したことはないはずです。筆者は安定と平和には人間同士の協力と団結が必要であると考えます。その団結や協力を、促すものって何があるのでしょうか?ここではそう言った問いについてまとめてみました。

 

f:id:johannesrome:20210508203618j:plain

そもそも霊長類が形成できるコミュニティーとは

まず、民族が協同できる概念を述べる前にそもそも霊長類ではどのくらいのコミュニティーが営めるのか確認しておくべきでしょう。自然環境研究センターの「猿の生態と管理」によるとニホンザルの群れは数十頭から百頭ほどになると示されています。自然界ではどんなに大きくてもコミュニティーとして百頭までしか形成できないということです。それに対して人間は、巨大な社会を形成しコミュニティーを形成しているわけですね。これを可能にしたのは一体何なのかを改めて認識したいです。

神話

神話は同じ文化圏に属する人々の倫理観や規律、団結をもたらす最も古い概念ではないでしょうか。日本であれば日本書紀古事記などがそれにあたるでしょう。

哲学や倫理学が発達する以前の世界では神話に基づいて人々に道理を納得させてきたという側面があります。それは今日の科学による道理ではなく超自然的な存在や神の存在によってもたらされてきました。 

国家

現代において、個人への生殺与奪の権利が合法的に認められており、さらに最も身近な存在なのが国という存在ではないでしょうか。大規模な紛争の主体ともなるのもこの枠組みでしょう。国家の成り立ちは国ごとに異なっており、独自の建国神話が成り立っております。その神話に納得して人々は国に所属しているという見方もできます。

異なる人間同士が同一の目標に向かうという組織体

異なる人間同士を一つの目標に束ねあげるという意味で一番身近なのは現代では株式会社ではないでしょうか?一つの大きなオペレーションを実行するうえでいくつもの人間が分散してお金を出し合い、また異なる技能を持った人間が共同してオペレーション達成に向けて行動するという意味で協力を促しています。その最終成果物を分配するという仕組みがなければこのような協同はできないでしょう。

愚痴や噂話

結構、小さいコミュニティーですと他人の愚痴や噂話というのも友人関係をつなぎ留めている部分はないでしょうか?噂話というものをここに入れたのも根も葉もない噂で盛り上がって変な方向に団結しちゃう事例(例えば風評被害)が昨今多発していると感じるのでここに入れました。

イデオロギー

自由、民主主主義、社会主義、これらイデオロギーも人々の所属している国家への参画方法や富の分配の仕方などこれらの考えが支柱となってお人々の連携を促したり研究されたり政治方法として活用されていたりします。

 

協同するための虚構は相手側から見れば敵になりうる

これまで列挙した虚構は対立を生み出すものそのものだったりしません?書いてる途中で思ったわけです。対立を生み出す虚構そのものもであったりするなぁと。現代でも企業vs個人であったり独裁vs民主というイデオロギーの軸で議論されている媒体や記事も多いと感じます。

 

 

 参考:サピエンス全史(上巻

   楽しく学ぶ倫理学

   猿の生態と管理